【日向本榧】「ひゅうがほんかや」
この碁盤の榧原木は、綾営林署が須木村の山中から切り出し、昭和63年2月宮崎市の住吉貯木場で1立方m(1リュウベイ)当たり4,000万で入札したものであります。
推定樹齢は600年余り、「今世紀最高の盤材」として、注目を集めました。
この榧材は、立木のまま寿命を迎えたことから樹液が根元に下がり、生木と違って、色・光沢に深みがあり、年輪にむらがなく、目詰まりは他の碁盤と比べても秀逸です。
普通、風倒木や土に埋もれた気を枯損木(こそんほく)と言いますが、この榧には”高尊木(こうそんほく)”という称号を与えてもいいのではないでしょうか。
半世紀に一度出るか出ないかと言われる古木から製作した碁盤であり、その盤相・風格・味わいは最高のものだと称賛され、他に追随を許さぬ最高の日向榧と言えるでしょう。
尚、この榧原木より、6.1寸、6寸、5寸1分の柾3面が完成致しました。
5寸1分盤は第37期名人戦の第3局(宮崎シーガイア)において使用された盤です。
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